ラインの呼称と認知 - メラニスティック分割用

上記の記事容量が大きくなり過ぎてしまい、一部の環境において読み込みの不具合を確認しました。

 記事容量を軽くする為、メラニスティックのグループに含まれるラインについては、本記事に分割して解説を行います。

尚、最終更新日及び更新ログは親記事である「ラインの呼称と認知」に準じます。  


アコヤ/Akoya

Didiegecko AFTより出典 - 2019年の個体

作出者:Didiegecko AFT - Lydie Verger氏 / 不明

メラニスティックのグループに含まれる呼称です。

ラインでは無く、特定の交配パターンに対する総称です。

アコヤとは当初Didiegecko AFTにより作成されたラインの呼称でありましたが、現在はブラックナイトとブラックパールをクロスさせた個体の呼称であると定義が変化しました。

尚、この呼称はブラックナイトとブラックパールをクロスさせた個体に必ずしも用いられる訳ではなく、現在はDidiegecko AFTと購入者が主に使用します。

又、純粋なブラックパールは既に途絶えている事から、現在ブラックパールとして流通する個体の全てはクロスであり、多くの場合でチャコールが使用されています。(詳細はブラックパールの項にて解説)

これらの背景から、実際にはブラックナイトとブラックパールに加えてチャコールが含まれます。

Didiegecko AFTより出典 - 2020年のMack Snow Akoya Cross Poss Het Eclipseの個体

本家Didiegecko AFTによりエクリプス、マックスノーが組み込まれた個体を確認する事が出来ます。

その事から、意図せず上記のベースモルフを含んでいる可能性を留意する必要があります。

以下は個人的な意見になりますが、この呼称の成り立ちは今後多くの混乱を生む可能性が高いです。

多くのブリーダーにより表現の似た異なるラインが存在しますが、それらは"表現"ではなく"血統"により区別されます。

しかしながら"アコヤ"はラインでは無い為に構成要素からの再現が可能であり、まるでコンボモルフのような扱いです。

かと言って明確な外見的特徴の定義も存在せず、表現はメラニスティックそのものです。

"ベースモルフ"とは遺伝性の異なる"ライン"をこのように扱う手法は、レオパードゲッコーの呼称に対して更なる混乱を生む危険性が高いです。

呼称の殆どは多かれ少なかれ商売の為に用いられる側面を持ちますが、アコヤについては特にその傾向が強いと言えます。


オニキス/Onyx

The Urban Geckoより出典

作出者:The Urban Gecko - Craig Stewart氏 / 2007年頃

メラニスティックのグループに含まれるラインです。

オニキスはThe Urban Geckoの所有するTUGスノーのグループから、2007年頃に派生する形でスタートしたラインです。

メラニスティック黎明期に誕生したラインの一つでありますが、残念な事に表現の固定には至りませんでした。

現在では本家The Urban GeckoのHPからも詳細な解説は削除され、オニキスのプロジェクトは未完成のまま終了したと考えられます。

本記事の最終更新日までに純粋な血統の現存確認は出来ませんでした。


カーボン/Carbon

Ultimate Geckosより出典

作出者:Ultimate Geckos - Mateusz Hajdas氏 / 不明

メラニスティックのグループに含まれるラインです。

カーボンとしてリリースされる前に、本ラインの個体が僅かに"Dark"や"Black"という暫定の呼称で流通しました。

この中で国内に2013年に輸入された個体群は"Black Star"という呼称が与えられ販売されています。

多くのメラニスティックのラインが均一な黒化を目指す中で、本ラインはバンド状に黒くなる個体が多い事が特徴の一つであると伺えますが、インフォーメーションが存在しない為に明確な方向性については不明です。

Ultimate Geckosより出典 - 2018年のMack Snow Carbonの個体

本家Ultimate Geckosによりマックスノーが組み込まれた個体を確認する事が出来ます。

その事から、意図せず上記のベースモルフを含んでいる可能性を留意する必要があります。


チャコール/Charcoal

JMG Reptileより出典 - 2011年の個体

作出者:JMG Reptile - Jeff Galewood Sr. and Jeff Galewood Jr.親子 / 不明

メラニスティックのグループに含まれるラインです。

本ラインのインフォメーションは既に失われており、明確な方向性については不明です。

紹介や販売された個体の多くは、色味の暗いハイポタンジェリンのような表現をしています。

その為、現在主流のメラニスティック群とは表現の方向性が異なり、濃いグレーのような印象を受ける個体が多いです。

JMG Reptileにより公開される動画を見る限りでは、少なくとも2009年頃にはある程度の表現に達していた事が伺えます。

JMG Reptileより出典 - 2012年のBlack Pearl Charcoalの個体

本家JMG Reptileによりブラックパールが組み込まれた個体やヘテロ トレンパーアルビノと表記される個体を確認する事が出来ます。

その事から、意図せず上記のベースモルフやラインを含んでいる可能性を留意する必要があります。

Source1:2009年時点のCharcoal


ブラックナイト/Black Night

Black Night Leopardgeckosより出典 - 2014年の個体

作出者:Black Night Leopardgeckos - Ferry Zuurmond氏 / 1997年以降

メラニスティックのグループに含まれるラインです。

現在、本ラインについては誤った認知が広がっており注意が必要です。

流通する個体から、黒い表現をしたレオパの総称であるように認知されますが、これは誤りです。

正確には、Ferry Zuurmond氏により選別交配が行われたラインであり、この呼称を使用するには純粋なブラックナイトの血統である必要があります。

純粋な血統ではない黒い表現をしたレオパについては、メラニスティックと呼称する事が望ましいです。


ブラックパール/Black Pearl

LivingArtGeckoより出典 - 2008年の個体

作出者:LivingArtGecko - Konrad Wlodarczyks氏 / 不明

メラニスティックのグループに含まれるラインです。

現在、本ラインについては誤った認知が広がっており注意が必要です。

リリース時の発表や書籍から潜性遺伝するベースモルフとして認知されますが、これは誤りです。

正確には、多因子遺伝の形質をとるラインで、ブラックパールという独立したモルフは存在しません。

現在までに単純な優劣の法則に従うメラニスティックは発生していません。

その為、この名称を使用するには純粋なブラックパールの血統である必要があり、誤った発表によりアウトクロスが行われた個体群に関してはブラックパールではありません。

最初期のメラニスティックのラインの一つとして有名ですが、純粋なブラックパールについては既に失われています。

現在ブラックパールとして流通する個体の全ては、JMG Retileによるチャコールとのクロス個体の子孫です。

余談ではありますが、本ラインは非常に残念な背景を抱えています。

ブラックパールを完成させたKonrad Wlodarczyks氏は、オーストラリアへ移住する際にThe Urban GeckoのCraig Stewart氏へこのプロジェクトを売却しました。この際に潜性遺伝するとの解説がなされ、黒い表現をした個体と共にヘテロとされた多くの個体※を導入しました。

その後、Craig Stewart氏は投資額の一部を回収する為に多くの個体をそのまま売却し、この際にヘテロとされた個体と黒い表現をしたメス個体が市場へと流れました。

同氏の手元に残された黒い表現をした唯一のオス個体を含むペアは、子供を残す前に何らかのトラブルにより死亡したと記録されています。

更にその後、ヘテロとされた個体群や市場に流れた黒い表現をしたメス個体による交配結果から、実際には潜性遺伝の形質を持たない事が判明します。

この時点でKonrad Wlodarczyks氏による解説は虚偽である事が判明しました。

※上記の背景からブラックパールのヘテロとして販売された個体群の中には、実際にはブラックパールと関係が無い個体が混ぜられていたと考えられており、黒い表現をしたブラックパール以外は血統的な信用を完全に失いました。

Source1:ブラックパールの出自

Source2:ブラックパールの詐欺

Source3:Konrad Wlodarczyks氏が販売を行っていた様子

Source4:純粋なブラックパールは失われているとの見方


ブラックパンサー/Black Panther

作出者:爬虫類倶楽部 中野店 / 2014年頃

メラニスティックのグループに含まれるラインです。

ブラックパンサーはブラックスター(カーボンの前身)とその他のメラニスティックを用いて選別交配が行われたラインです。

メラニスティック発展の最中で作出された唯一の国産ラインであり、紹介記事を見る限りではベビーからヤング程のサイズまでは黒い表現を維持した事が伺えます。

成長後の姿についての報告は少なく、全身が黒いまま成長した個体の確認は出来ませんでした。

又、現時点では殆ど流通が無い為に考慮の必要は無いと考えますが、Balfouri Communityによるメラニスティックのラインも"Black Panther"と呼称される為に被りが発生しており、今後注意する必要があるかも知れません。

本記事の最終更新日までに純粋な血統の現存確認は出来ませんでした。

Source1:Black Pantherについて1

Source2:Black Pantherについて2


ブラックベルベット/Black Velvet

Team Artlinks Geckosより出典 - 2008年の"Blackie"

作出者:Team Artlinks Geckos - Liselott Aronsson氏 / 2000年頃

メラニスティックのグループに含まれるラインです。

ブラックベルベットは野生捕獲個体同士の子供である"Blackie"と名付けられた個体を用いて、2000年頃にスタートしたラインです。

メラニスティック黎明期に誕生した"Blackie"は当時の個体の中ではかなり黒い表現であった為、その再現を目的としたブラックベルベットは注目を集めましたが、残念な事に表現の固定化には至らず"Blackie"の再現は叶いませんでした。

その為、本ラインの目的は未完成のまま終了しています。

既に本家は廃業しており、本記事の最終更新日までに純粋な血統の現存確認は出来ませんでした。

以下、Kyle Johnson氏創設のLeopard Gecko Wiki内での記述
"The Black Velvet morph is currently in its development stages. The European breeder, Team Artlink Geckos has been working on the project. Blackie, the original Black Velvet, is a random mutation. Her parents are from Wild Caught Leopard Geckos."


以上、メラニスティックについて